2025年4月
宇陀に拠点を構え、活動が交わり始める
2025年4月、奈良県宇陀市榛原駅前に事務所を開設した。
それまで大阪を中心に続けてきたクラフトジンやイベントの活動と、宇陀で構想していた蒸留所づくりや地域での活動が、少しずつひとつの流れとして交わり始める。
宇陀での拠点づくり。
クラフトジンを学ぶこと。
イベントを企画すること。
人とのつながりを増やすこと。
後に関西ジンラリー、宇陀ジンギャラリー、宇陀蒸留所プロジェクトへとつながっていく活動の土台が、この時期に少しずつ形になり始めた。
宇陀での活動が動き始める一方で、大阪ではイベントやコミュニティづくりも継続。
それまで別々に進んでいた、
・クラフトジン ・スパイス
・場づくり
・宇陀
が、少しずつ接続し始めた時期となった。
■ 宇陀市榛原駅前に事務所を開設
宇陀での活動拠点として、榛原駅前に事務所を開設。
大阪と宇陀を行き来しながら、蒸留所構想や地域との接続に向けた準備を本格化させる。
当初は小さな事務所だったが、後に宇陀ジンギャラリーや宇陀蒸留所プロジェクトへとつながる活動の起点となった。
■ クラフトジン祭り開催
4月20日、谷町六丁目「隠れ家フィッシュ」にて「クラフトジン祭り」を開催。
世界と日本のクラフトジンを、
・ロンドンドライ ・シトラス ・スパイス ・ハーバル ・フローラル
などのカテゴリーごとに飲み比べる企画として実施した。
2024年から続けてきたイベント企画の延長線上として開催したものであり、関西ジンラリー構想や後の宇陀ジンギャラリーへとつながる活動のひとつとなった。
■ Bar Zi-ko オープン
4月末、鶴橋に「Bar Zi-ko(バージーコ)」がオープン。
最初に独立の話を聞いたのは半年以上前。
内装やお店づくりに直接関わったわけではないが、「カルチャーを発信する場所をつくる」という思想に強く共鳴していた。
また、ジーコ氏は初期の試作ジンを飲み、率直な感想を返してくれた数少ない存在でもあった。
後にイベント企画など、andgroundの活動における重要な実践拠点のひとつとなっていく。
■ 桶谷OSAKE博2025
同月には「桶谷OSAKE博2025」に参加。
ウイスキー講座や試飲を通じて蒸留酒への理解を深めるとともに、高知県仁淀川町のクラフトジン「BLUE GIN IMUA」と出会う。
土地の風景や自然環境を酒として表現する考え方は強く印象に残り、後に宇陀で蒸留所構想を進める中でも参考となった。
また当時は、「まずは飲み手として徹底的に学ぶ」ことを重視しており、4月だけでも約300種類のクラフトジンを飲み歩く。
バー、蒸留所イベント、試飲会などを通じて知見を蓄積しながら、自身が目指す蒸留所やコミュニティのあり方を模索していた。
■ スパイスとジン、開戦す。
5月開催予定のイベント
「スパイスとジン、開戦す。」
の企画と告知を開始。
宇陀出身の料理人ジョル氏(はらいそsparkle)、Bar Zi-ko店主ジーコ氏とともに、
スパイス料理、クラフトジン、空間演出を掛け合わせた実験的なイベントを企画した。
後の
・スパイスとジン、宇陀す。
・宇陀スパイスジン
・宇陀ジンギャラリー
へとつながる最初期の取り組みとなった。
2025年5月
世界のジン文化と宇陀蒸留所構想が交差し始める
2025年5月。
大阪で続けてきたクラフトジンやイベントの活動と、宇陀で構想していた蒸留所づくりが、少しずつ同じ方向を向き始めた。
スパイス料理とクラフトジンを組み合わせた初の自主企画「スパイスとジン、開戦す。」を開催。
蒸留所やバーを巡りながら学びを深める一方で、宇陀では薬草や発酵文化との接点も生まれた。
また、この頃から「宇陀蒸留所」という構想を外部へ発信し始め、後の宇陀ジンギャラリーや宇陀スパイスジンへとつながる土台づくりが本格化する。
イベント、メディア、蒸留所訪問、地域活動。
それぞれが独立した活動ではなく、
・クラフトジン
・スパイス
・宇陀
・文化づくり
として少しずつ結びつき始めた時期となった。
■ 「スパイスとジン、開戦す。」開催
5月3日、大阪・鶴橋のBar Zi-koにて、体験型イベント「スパイスとジン、開戦す。」を開催。
世界9か国のクラフトジンと、その国を代表するスパイス料理を対決形式で提供する実験的な企画として実施した。
テーマは、「世界の香り文化が大阪でぶつかる夜」ジンと料理のペアリングを正解探しではなく対話として楽しむイベントとして設計した。
■ Motoki蒸研・大和蒸留所を訪問
5月には京都のMotoki蒸研と、奈良県御所市の大和蒸留所を訪問。
実際に蒸留所を見学し、設備や酒づくりについて話を聞く機会を得たほか、KIKKA GINが生まれる現場にも触れ、蒸留所ごとの空気感や考え方を学んだ。
この頃から、「いつか蒸留所をつくりたい」という漠然とした憧れではなく、「どう作るのか」という具体的な視点で蒸留所を見るようになっていく。
また、派手さではなく土地に根ざした酒づくりの姿勢にも強く共感し、後の宇陀蒸留所プロジェクトを構想する上での重要な学びとなった。
■ Sipsmith創業者 Jared Brown と出会う
京都のジンバーC&Dで、イギリスのクラフトジンブランド「Sipsmith」創業者兼マスターディスティラーのJared Brown氏、Anistatia Miller氏と酒を酌み交わす機会を得た。
ジンの話もした。
しかし印象に残ったのは、蒸留技術やブランド論以上に、人としての温かさやユーモアだった。
世界のクラフトジン文化を切り拓いてきた人物との時間は、後に海外へ目を向ける上でも大きな刺激となった。
■ ShoGin.jp イベント開催
5月24日、谷町六丁目「隠れ家フィッシュ」にて、ShoGin.jpとの共同イベント「ジンの最高の一本を探す旅」を開催。
国内外のクラフトジンを飲み比べながら、それぞれの香りや個性、背景を体験するイベントとして実施した。
関西ジンラリー以前から取り組んでいた「知ることで、もっとお酒を楽しめる」という考え方を形にした企画のひとつとなった。
■ 宇陀松山 薬草発酵博覧会に参加
5月18日、宇陀松山で開催された「宇陀松山 薬草発酵博覧会」に参加。
宇陀出身の料理人ジョル氏とともに、宇陀蒸留所構想の視点から会場を巡った。
薬草、発酵、植物文化。
宇陀という土地が持つ豊かな背景を改めて知る機会となった。
■ 宇陀蒸留所ロゴ公開
5月には「宇陀蒸留所|Uda Distillery」のロゴも公開。
植物が育ち、香りが立ち、蒸気となって立ちのぼる風景をひとつのマークとして表現した。
まだ蒸留所そのものは存在していなかったが、「宇陀で香りの文化を育てる」という構想を初めて可視化したタイミングでもあった。
■ 『MY FARM つくる通信』掲載
『MY FARM つくる通信 2025年夏号』の巻頭特集として取材・掲載。
テーマは「畑から、蒸留所から。新しいカルチャーを育てる挑戦。」クラフトジン、畑、宇陀での活動について紹介いただいた。
宇陀蒸留所構想が、身近な仲間だけでなく外部へ向けても少しずつ認識され始めた時期となった。
2025年6月
宇陀蒸留所構想が、実装フェーズへ進み始める
宇陀蒸留所構想は、構想を語る段階から、実際に形にするための準備段階へ入った。
宇陀市内での物件調査、海外蒸留器メーカーとのやり取り、行政との協議、九州蒸留所視察、ShoGin.jpイベントの開催。
それぞれ独立した活動ではなく、宇陀蒸留所という一つのプロジェクトを実現するための準備として少しずつ繋がり始めた。
■ 宇陀市内で蒸留所候補地の調査開始
宇陀市榛原町を中心に、蒸留所候補となる物件の現地視察を開始。
地域の方に案内いただきながら、実際に宇陀市内を巡り、
・榛原町
・室生地域
など、これまで訪れたことのなかった場所も含めて調査を進めた。
「広い空、水、風、植物。」
宇陀蒸留所が目指す風景を探す時間でもあった。
■ StillDragon・Despot Stillsと設備検討を開始
レシピ開発拠点への設備導入に向け、
海外蒸留器メーカー
StillDragon
Despot Stills
へ直接見積を依頼。
香味設計や将来の設備拡張まで見据えながら、宇陀蒸留所で使用する蒸留器の比較検討を開始した。
■ The Mikuni Distilleryを視察
大阪市唯一のクラフトジン蒸留所
The Mikuni Distillery
を訪問。
都市型蒸留所という運営形態や設備構成を見学し、宇陀で目指す蒸留所との違いも含めて学びを深めた。
■ 宇陀市 空き店舗活用支援補助金へ申請
宇陀市の空き店舗活用支援補助金を活用し、レシピ開発拠点整備に向けた設備導入申請を開始。
同時に、奈良税務署との面談も重ね、酒類販売免許取得、将来的な製造免許取得へ向けた準備を本格化した。
■ 九州蒸留所視察
5日間にわたり、
・小牧蒸溜所
・小正醸造 日置蒸溜蔵
・大山甚七商店
・楠乃花蒸留所
・五島つばき蒸溜所
・非公開蒸留所
計6か所を訪問。
設備だけでなく、地域との関係性、ブランドづくり、蒸留責任者の考え方まで直接話を聞き、宇陀蒸留所構想を客観的に見直す機会となった。
■ ShoGin.jpイベント「スパイスとジン、交わす。」
鶴橋 Bar Zi-ko にて、ShoGin.jpイベント「スパイスとジン、交わす。」を開催。
料理ははらいそsparkle ジョル氏が担当。
クラフトジンとスパイス料理を通して、「ジンをきっかけに人が交わる」というコミュニティづくりを実践した。
■ ShoGin.jpイベント「香りで選ぶ、ジンの旅」
谷町六丁目隠れ家フィッシュにて開催。
ベルギーCLOVER GIN、フランスG'Vine Floraison、スペインNordésなど、香りを軸に世界のクラフトジンを紹介。「飲む香水」というテーマで、味ではなく香りからジンを選ぶ体験を提案した。
また、この頃までに、2025年1月から約半年間で飲んだクラフトジンは1,000種類を超えた。
バーや蒸留所、試飲会を巡りながら国内外のジンを飲み比べ、自分が目指す香りや蒸留所のあり方を探り続けた。この積み重ねが、後の宇陀蒸留所プロジェクトや宇陀スパイスジンの設計思想へとつながっていく。