40代で変わった価値観と、変わらなかったもの
2026年9月30日。
ふと、5年前の自分が何をしていたのか振り返ってみました。
2021年9月。当時は会社員で、経営企画から人事部門に入り込み、外部コンサルタントと一緒に人事改革のプロジェクトを進めていました。
役員や管理職、社内のキーパーソンなど、70〜80人ほどにヒアリングを重ね、会社のあるべき人事の姿を描いていく仕事です。
相当なプレッシャーもありましたが、仕事そのものは面白かった。
ただ、人が人を評価し、給与や処遇を決め、会社に必要な人材を定義する。その仕事には、ずっと違和感がありました。
そして、自分自身もまた、誰かに評価され、分類される側でした。
いつから他人の評価が大切になったのか
振り返ると、子どもの頃は自由気ままで、興味のあることに夢中になっていました。
それが、進学、就職、転職、海外駐在と経験を重ねるうちに、いつの間にか年収や肩書、周囲からの評価が、自分の価値を測る大きな基準になっていました。
もちろん、仕事には面白さもありました。
海外で新しい事業に挑戦することも、経営企画として会社の仕組みを変えることも、自分の興味や能力を発揮できる仕事だったと思います。
だからこそ、簡単に会社を離れるという発想には至りませんでした。
当時の自分に、今の生活を見せたとしても、きっと理解できなかったでしょう。
会社を離れても、変わらなかった価値基準
翌2022年には休職しました。
会社への怒りや悔しさもあり、いつか起業して見返してやろうと思いながら、自宅で療養し、米国公認会計士の勉強をしていました。
起業して何をするのか、具体的なものは何もなかったのに。笑
今思えば、会社から物理的に離れても、会社や他人の評価にとらわれていたのかもしれません。
そこから、さまざまな経験や試行錯誤を経て、現在に至ります。
5年後、やっていることは意外と変わらない
2026年9月30日。
現在は、関西ジンラリーLABを開催しています。
大阪キタの21店舗で21日間。開催エリアを絞り、店と店、人と人が出会いやすい環境をつくる取り組みです。
実際にお客さんが店舗を回遊し、飲食店と蒸留所がつながり、新しい企画や取引も生まれ始めています。
さらに、蒸留所、酒販店、ホテル、スポンサー候補企業など、さまざまな方との協業に向けた話も進んでいます。
一方、奈良県宇陀市では、自分たちの蒸留所の立ち上げにも取り組んでいます。
考えてみれば、5年前とやっていることの構造は、それほど変わっていません。
人の話を聞き、構想を描き、異なる立場の人たちをつなぎ、一緒に何かを形にしていく。
昔から、こういう仕事が好きだったのでしょう。
ただし、今は自分が面白いと思ったことを、自分の責任で進めています。
会社員時代にはなかった自由がある一方で、毎月末の支払いに怯えるという、別の現実もあります。笑
何より大きく変わったのは、周囲にいる人たち
そして、もう一つ。
5年前、自分の挑戦を応援してくれる人は、ほぼ妻だけだったと思います。
それが今では、気づけば本当にたくさんの方が関わり、一緒に動いてくれるようになりました。
飲食店、蒸留所、酒販店、ホテル、さまざまな企業。そして、企画を楽しみ、参加してくれる人たち。
自分一人では、今の関西ジンラリーも、宇陀蒸留所の構想も、ここまで進めることはできなかったと思います。
かつては、組織の中で自分が成果を出し、評価されることに大きな意味を感じていました。
今は、自分が始めたことをきっかけに、関わる人たちの間で新しい出会いや仕事が生まれることにも、大きな面白さを感じています。
5年後の自分は、何を考えているのだろう
今回、改めて思ったのは、過去を振り返る時間の大切さです。
過去の自分を否定するのでも、今の自分を正当化するのでもなく、何が変わり、何が変わらなかったのかを確かめる。
5年前の自分は、現在の生き方を選択肢として考えることさえなかったと思います。
それでも、仕事に感じていた面白さや、人を巻き込んで何かを実現しようとする姿勢には、今につながる部分がありました。
変わったこともあれば、変わらなかったこともある。
そして、今の価値観が、この先ずっと変わらないとも限りません。
5年前には想像もできなかった今があります。
だったら、5年後はどうなっているのでしょうね。
自分の好きなことに挑戦できていること。そして、それを一緒に面白がってくれる人たちがいることに、改めて感謝しています。
2026年9月30日