
関西ジンラリーLAB 2026が始まって、6日目になりました。今回のテーマは「21日間だけ、日本一ジンを飲む街になる。」です。大阪キタの21店舗を舞台に、21日間で21,000杯のジンが飲まれることを目標にしています。
ただ、今回やろうとしているのは、もともとジンが好きな人だけにたくさん飲んでもらうことではありません。普段はビールやハイボールを飲んでいる人、クラフトジンには少し興味があるけれど何を選べばいいのか分からない人、そもそも普段ほとんどジンを飲まない人にも、一度ジンを選んでもらう。その入口をどこまで広げられるかが、今回のLABで試していることのひとつです。
ジンは、かなり自由なお酒です
ジンは、ジュニパーベリーの香りを軸にしてつくられる蒸留酒です。そのうえで、柑橘、ハーブ、花、茶葉、スパイス、木の実など、さまざまなボタニカルを組み合わせることができます。
この自由度の高さが、ジンの面白さにつながっています。柑橘の香りが強いものもあれば、花のように華やかなもの、ハーブや森林を思わせるもの、スパイス感の強いものもあります。同じ「ジン」というカテゴリーの中でも、香りや味わいの幅はかなり広く、飲み比べると驚くほど違います。
日本のジンと海外のジンを比べるのも面白いですし、日本の中でも地域ごとの違いがあります。柑橘、お茶、山椒、クロモジ、紫蘇など、その土地の素材を使ったクラフトジンも増えていて、一本のジンから、その土地や蒸溜所に興味が広がることもあります。
飲み方で、同じジンの表情が変わる
ジンの面白さは、種類の多さだけではありません。同じ一本でも、飲み方によって香りや味の感じ方が変わります。
ジンソーダにすると香りが立ちやすくなり、軽く飲みやすくなります。トニックウォーターで割れば、甘味や苦味が加わってまた違った印象になります。マティーニやネグローニなどのカクテルにすれば、他のお酒や副材料との組み合わせによって、さらに別の表情が出ます。ロックやストレートで、ボタニカルの香りをじっくり楽しむこともできます。
一本を一つの飲み方だけで判断するのではなく、飲み方を変えながら楽しめるのも、ジンの特徴です。
ジンは料理と合わせるのも面白い
ジンはカクテルのイメージが強いお酒ですが、食中酒としても楽しめます。柑橘、ハーブ、スパイス、茶など、料理でも使われる香りが多く使われているので、料理側の素材や香りに合わせやすいからです。
肉料理、魚料理、揚げ物、和食、中華、スパイス料理など、料理に合わせてジンを選んだり、飲み方を変えたりすることができます。「この料理には、このジンを合わせてみる」という楽しみ方ができるのも、ジンならではだと思います。
今回の関西ジンラリーLABでも、ジンだけを飲むのではなく、それぞれの参加店舗の料理と一緒に楽しんでもらいたいと考えています。
種類が多いことは、ジンの魅力でもあり、難しさでもある
一方で、ジンの自由さや種類の多さは、初めて飲む人にとってはハードルにもなります。
知らない銘柄が多い。ボトルを見てもどんな味か分からない。ボタニカルの名前を見ても、それが実際にどんな味になるのか想像しにくい。「興味はあるけれど、何を頼めばいいか分からない」という人も多いと思います。
ジンの最大の魅力である多様さが、そのまま選びにくさにもなっている。ここは、ジンというお酒の面白さと難しさが表裏一体になっているところです。
だから、最初から詳しくなる必要はありません。店の人におすすめを聞いてみる。料理に合うものを選んでもらう。何種類か飲んで比べてみる。その中で「柑橘系が好きかもしれない」「スパイスの効いたものが好き」「ジンソーダなら飲みやすい」と、自分の好みが少しずつ分かってくれば十分です。
関西ジンラリーは、店を回りながらジンを知っていくイベントです
関西ジンラリーは、一つの会場にたくさんのジンを集めて飲み比べるイベントではありません。実際の飲食店を回りながら、それぞれの店でジンと料理を楽しむイベントです。
店によって置いているジンも違えば、おすすめの飲み方も違います。バーもあれば、立ち飲み、居酒屋、食堂もあります。同じジンでも、どこで、何と一緒に、どう飲むかによって印象は変わります。
何軒か回るうちに、自分の好きなジンが少しずつ分かってきます。同時に、知らなかった店を知ったり、普段行かないエリアを歩いたり、その街の雰囲気を知るきっかけにもなります。
ジンを飲み比べる。料理との組み合わせを楽しむ。知らない店に入る。街を歩く。店の人や一緒に参加している人と話す。ジンラリーには、いくつもの楽しみ方があります。
何軒回らないといけない、何種類飲まないといけない、というものではありません。気になる店を一軒選んで、まず一杯飲んでみる。それだけでも参加できます。
「日本一ジンを飲む街になる。」で試したいこと
今回の関西ジンラリーLABでは、「21日間だけ、日本一ジンを飲む街になる。」というテーマを掲げ、21店舗で21日間、21,000杯を目標にしています。
もちろん、杯数は分かりやすい目標のひとつです。ただ、本当に見ているのは、普段あまりジンを飲まない人がどれだけジンを選んでくれるかです。
いつもビールを飲んでいる人が、その日はジンソーダを頼んでみる。一杯飲んでおいしいと思った人が、次は違うジンを試してみる。気になった店へ行ってみる。飲んだジンをつくっている蒸溜所を調べてみる。
そういう動きが街の中でどれくらい生まれるのかを、今回のLABでは見ています。
一部のジン好きだけでたくさん飲むのではなく、これまでジンをあまり選んでこなかった人にも一杯選んでもらう。今回の「日本一ジンを飲む街になる。」というテーマには、そんな意味もあります。
ジンについて詳しくなくても大丈夫です。銘柄を知らなくても、ボタニカルについて説明できなくても問題ありません。
まずは気になる参加店舗を一軒見つけて、店の人におすすめを聞きながら、一杯飲んでみてください。そこから自分の好きなジンや、新しい店が見つかれば、それがジンラリーの楽しみ方のひとつです。